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敷地を読み解き、いちばん心地よい住まいを考える

家づくりは、その土地の魅力を見つけることから。

窓の向こうに緑が見える。光の入る場所で、ゆっくり過ごせる。外の視線を気にせず、くつろげる。そんな毎日の心地よさは、家を敷地のどこに置き、どこに居場所や窓をつくるかと、深くつながっています。

だから私たちは、土地とその周囲を読み解くことを、住まいづくりの出発点として大切にしています。光や風、見える景色、隣家や道路との関係。その土地ならではの特徴を、ご家族が思い描く暮らしと重ねながら、計画を練っていきます。

 

土地を把握する

貢川の家の敷地を読み解くために、周囲を写した写真と敷地図を一枚にまとめたのが、この資料です。矢印は、それぞれの写真を撮った方向を示しています。

「土地を把握する」――敷地図に、周囲を写した写真と見る方向を重ねた資料。土地の魅力と、計画で考えたいことを読み取る手がかりにします。

 

どちらに景色が開けているか。隣の家や道路からは、どう見えるか。写真と図を重ねることで、敷地のどこに、どんな可能性があるのかを考えやすくなります。

眺めを楽しむ場所も、落ち着いて過ごす場所も、ご家族によって違います。土地から読み取ったことを、毎日の過ごし方へつないでいく。それが、私たちの住まいづくりのはじめの一歩です。

 

美術館の緑を、暮らしの風景に

貢川の家で、とくに大切にしたかったのは、美術館の緑を日々の暮らしに取り込むことでした。この緑を「借景」として生かすことを、計画では強く意識しました。

美術館の緑が見える東南の方向。計画当時の敷地からの眺めです。

 

借景とは、敷地の外にある景色を、住まいの風景として楽しむこと。たとえば、食卓の向こうに緑が見えたり、くつろぐ時間にふと外の緑へ目を向けられたり。窓の先まで思い描くと、家の中で過ごす時間の楽しみも広がります。

遠くに南アルプスの山並みを望めることも、この敷地の魅力の一つでした。

北西の方向には、遠くに南アルプスの山並みが見えました。

 

景色と、落ち着ける居場所を一緒に考える

気持ちよく外を眺めるには、周りからの見え方にも目を向ける必要があります。敷地を調べた当時、近くでは新しい住宅の工事も進んでいました。

画像説明:当時、前方では住宅の工事が進んでいました。周囲との関係も、敷地を読み解く手がかりです。

 

緑を楽しみながら、人の視線を気にせず過ごすには、どこを開き、どこを囲むとよいだろう。その場所で、食事をするのか、くつろぐのか、家事をするのか。土地の特徴とご家族の暮らしを行き来しながら、建物の配置も、間取りも、窓も、一緒に考えていきます。

土地を見ただけでは、まだ思い描けなかった暮らしが、少しずつ具体的になっていく。「ここで、こんな毎日を過ごせたら」。そんな楽しみを、ご家族と見つけながら、住まいをつくっていきたいと考えています。

貢川の家 工事日記を始めます

貢川の家ができるまでを、少しずつご紹介する工事日記を始めます。完成した姿からは見えない工夫や、打合せを重ねて形になったことを、当時の写真とともにお届けします。

すでに完成した貢川の家を、計画・工事当時の写真から振り返る連載です。

株式会社Vent計画設計室

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