【キッチンから考える】キッチンを真ん中に、家族でゆっくり過ごす
キッチンを、住まいの中心に。第2回でご紹介するお施主様が望まれたのは、家族みんなでLDK(居間・食堂・キッチン)に集まり、ゆっくり過ごせる住まいでした。そのご希望をもとに、アイランドキッチンと食卓、居間のつながりを考え、テーブルもこの場所に合わせてつくりました。
家族の居場所の中心に、キッチンを
部屋の中に独立して置くアイランドキッチン。そのすぐ隣に食卓があり、居間へとつながっています。料理をする人も、テーブルに座る人も、同じ空間で過ごせる配置です。
たとえば、ひとりが夕飯の支度をしている間、別の家族は食卓でお茶を飲む。料理ができたら、お皿を並べる。それぞれ違うことをしていても、声をかけ合える距離にいる。家族でゆっくり過ごす時間を、食事の支度からつなげて考えたキッチンです。
家族で過ごすLDKの中心に置いたアイランドキッチン。隣に食卓が続きます。
木の空間の中に、モールテックスの表情
キッチンの仕上げはモールテックスです。濃いグレーの面には濃淡があり、木の柱や床、天井とは違う表情を見せています。居間から眺めても、キッチンと周りの木の素材感が一緒に目に入ります。
天板にはコンロとシンクが一列に並び、背面には冷蔵庫と収納があります。食卓や居間に面する側には、モールテックスの面が広がっています。
モールテックスで仕上げたキッチン。天板にはコンロとシンクが並びます。
ぐるりと座れる、ナラの造作テーブル
食卓も、この住まいに合わせて造作しました。天板はナラの無垢ハギ材。複数の無垢板を接ぎ合わせたもので、木目の表情を楽しめます。
脚は、天板を片側から支える「片持ち」とし、テーブルの周りをぐるりと、どこにでも座れるデザインにしています。座る位置に脚が干渉しにくいようにすることで、椅子を置く場所にも自由が生まれます。
私たちは、食卓を囲んで過ごす時間を考え、天板の素材だけでなく、座ったときの足元にも目を向けました。
キッチンの隣にあるナラ無垢ハギ材の造作テーブル。脚を片持ちとし、ぐるりと座れるつくりです。
キッチンと家具を、一緒に考える
キッチンをどこに置くか。食卓をどこにつなげ、どんなふうに座れるようにするか。今回の住まいでは、その一つひとつを、家族みんなでゆっくり過ごしたいというご希望につなげました。
キッチンを中心に、料理をする場所と座って過ごす場所をつなぐ。間取りとテーブルの脚のつくりを一緒に考えることで、ご家族の希望を住まいの形にしています。
株式会社Vent計画設計室

